「今日は頭が痛いと思ったら、やっぱり低気圧が近づいているみたい」など、体調不良で天気をピタリと当ててしまう経験、皆さんもありませんか? このような天気によって引き起こされる体調不良は「気象病」と呼ばれ、決して「気のせい」ではありません。
なぜ、天気が体調にも影響するのでしょうか。「雨の日は頭が痛くなる」「台風が近づくとぜんそくの発作が出る」「梅雨時に古傷がしくしく痛む」――。天気が原因で起きる体調不良は、医療現場では昔から「気象病」と呼ばれていました。こうした症状を「天気痛」と呼びます。気象病として最も多くの人が挙げる症状が頭痛。ほかにも、首の痛み、めまい、耳鳴り、気管支ぜんそく、関節痛、神経痛、古傷の痛み、鬱(うつ)や不安症なども気象病の症状のひとつです。気象病で悩む人は日本で約1000万人にも上ると推定されています。
気象病の主な原因は、気圧の変化。変化は急なほど症状が強くなります。主に不調を訴えるのは気圧が低下するときですが、なかには気圧が上昇するときに不調を訴える人もいます。気圧が変化すると、人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとして自律神経が活性化されます。自律神経系には、交感神経と副交感神経があり、交感神経は血管を収縮させ、心拍数を上げて体を興奮させる働きがあります。一方、副交感神経は血管を広げて体をリラックスさせる働きがあります。この交感神経と副交感神経の調整がうまくいかないと、さまざまな体調不良の原因となってしまうのです。
気象病は「耳が敏感な人がなりやすいのではないか」と考えています。この「耳」とは「内耳」で、鼓膜の奥にある、かたつむりのような形をした器官を指します。内耳には気圧の変化を感じるセンサーがあるのではないかといわれています。
内耳で気圧の変化を感じると、センサーでキャッチした気圧変化の情報が脳へと入り、自律神経系を活性化させます。ここで、内耳が気圧の変化に敏感だと、少し気圧が変化しただけでも、過剰に脳に情報が伝わり、交感神経か副交感神経が過剰に活性化されてしまいます。
交感神経が活発になれば痛みを感じますし、副交感神経が活発になればだるくなったり眠くなったりするのです。気象病で神経痛や関節痛が起こるのは交感神経が活発になりすぎて痛みの神経を直接刺激したり、血管が過剰に収縮したりしてけいれんし、血管の周囲の神経を興奮させるから。そして、古傷が痛むのは、脳が過去の痛みの記憶を呼び起こすからだと考えられています。
さて!当院にも低気圧が来ると頭痛が起こる、頭が痛くなったなと思っていると雨が降ってきた!という患者さんが多数います。頭痛患者さんは首に血流を悪くしている原因を抱えている場合が多いです。そこへ低気圧がやってくると血管が拡張し神経に当たって頭痛が発生してしまいます。
低気圧はみんなが平等に受けているのに頭痛が出ない人もいます・・・それは血流を悪くしている原因があるか無いかの差です。
日だまりショットを受けて血流を安定させて、自律神経も整えて気圧に負けない体、天気や気圧に振り回されない人生を送りましょう!